ヒバリのきもち

不思議な歌を作りたい

S23 最終556位 魔界ディアルガと毒シルヴァディ

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S16ぶりの構築記事となります。ヒバリと申します。
S23(禁止伝説ありダイマックスなし3期目)で使っていた構築を紹介します。
ディアルガと共に3か月間戦った人間の記録をご覧ください。

【結果】

TNつぐみ:最終556位 レート1902
TNヒバリ:最終宇宙

【コンセプト】

型の誤認を誘い、相手の考慮外からの勝ち筋をつかむ
対面操作技を多用し、有利対面を作ってエースを通す

【構築経緯】

1.一番好きな禁止伝説であるディアルガを採用
2.ディアルガの苦手な両ウーラオスに強いアシレーヌを採用
3.ザシアンを上から殴れるポケモンとしてスカーフ霊獣ランドロスを採用
4.ザシアンマンムーに強いゴツメ枠としてヒートロトムを採用
5.黒バドレックスに対抗できるエースとしてガラルファイヤーを採用
6.相手から考慮されないカプ・レヒレ、ゼルネアス対策として毒シルヴァディを採用
以上で構築が完成しました。詳しくは個体解説で述べます。

【個体解説】

ディアルガf:id:lark_hearts:20211101180402p:plain

持ち物:たべのこし
特性:プレッシャー
性格:ずぶとい
技構成:りゅうのいぶき/ボディプレス/てっぺき/みがわり
実数値(努力値):205(236)-*-169(108+)-171(4)-122(12)-129(148)
調整意図:
 H- みがわりがちきゅうなげで割れない
 HD- みがわりが無振りサンダーの熱風を93.7%で確定耐え
 S- だいたいの遅いサンダー抜きかつ準速ウオノラゴン抜きかつ最速テッカグヤ抜き
 BC- あまり

この構築の圧倒的エースで、圧倒的地雷です。相手からまず考慮されないてっぺきボディプレス型で採用しました。鉄壁を積めればザシアンにも霊獣ランドロスにもガブリアスにも勝てるようになります。相手はディアルガを見るととりあえず特殊受けに引いてくる、もしくはディアルガと対面した特殊受けポケモンは引いてこないので、その受けポケモンを起点に全員ぶち抜きます。特に多く引かれたのはクレセリアで、終盤クレセリアザシアンの構築がとても多かったのでイージーウィンを量産しました。また、遅いサンダーも素早さ振りのお蔭で起点にすることができます。ちなみに、防御+6でも無振りザシアンを確定で落とせないのはかわいいところです。

この型の非常に優秀なところは、流行りの脱出バンギノラゴン、ムゲンカグヤバンギなどの並びに単体で強いところです。素早さに多めに振っているのでテッカグヤにほとんど負けないのはストレスフリーでした。逆に黒バドレックスとゼルネアスには何もできないのでほとんど選出していません。
基本的には後発に置いて後述の対面操作から降臨させてましたが、受けループ相手には初手に出すことが多かったです。相手にエアームドがいない限り、受けループはこのディアルガを突破することができないので勝率はかなり良かったです。

そして、特に目を引くであろう技がりゅうのいぶきだと思います。この技のことを自分は”不可能を可能にする技”と呼んでいます。りゅうのいぶきは威力60のドラゴン技で30%で相手をまひにする効果がありますが、麻痺さえ引いてしまえばマンムーやウーラオスなど本来は絶対に勝てない相手を突破することができます。これはディアルガが他に覚える技ではできないことです。みがわりとの相性も◎です。また、ppが32と多くTODになるときも有利に働きます。たぶんこの技で多くの被害者を出したと思いますが、サンダーがあれだけ3割に頼っているので許してください。あと、ねっとうとほうでんは威力80なのにりゅうのいぶきは60しかないのはおかしいけど、80だったらたぶんめちゃくちゃ強いです。使い手を選ぶ技ですが、もう少し考察されてもいいと感じるくらいには強力でした。

タイプ不一致のボディプレスで殴りりゅうのいぶきで運ゲーをしかけるこの異次元の型のディアルガを、自分は魔界ディアルガと名付けました(広まれ)。

選出率2位(75.59%)

アシレーヌf:id:lark_hearts:20211101180949p:plain

持ち物:とつげきチョッキ
特性:げきりゅう
性格:れいせい
技構成:うたかたのアリアムーンフォースエナジーボールクイックターン
実数値(努力値):187(252)-95(4)-114(156)-171(76+)-139(20)-72
調整意図:
 H- 特化
 HB- ようきウーラオスのこだわりハチマキあんこくきょうだを91.8%で2耐え
 C- H159-D151カプ・レヒレ(s22で多かったこだわりメガネの調整)をエナジーボールで93.8%で確定2発
 AD- あまり

対面操作枠① 個人的にディアルガ構築に必須だと考えている水フェアリー枠としてアシレーヌとつげきチョッキで採用しました。カプ・レヒレとの差別化ポイントはミストフィールドがない点とクイックターンを覚える点です。ミストフィールドディアルガ運ゲーを邪魔してしまうので不要です。クイックターンアシレーヌ自身も特殊受けを多く誘うのでディアルガにスムーズに繋ぐことができる点が偉いです。また、アシレーヌが有利対面を取ったときにクイックターンを打つと、相手の裏のザシアンが削れて後述のスカーフ霊獣ランドロスの圏内に入るのがとても強かったです。

エナジーボールカプ・レヒレだけでなく増殖したトリトドンも意識して採用しました。しかし、カプ・レヒレトリトドンも、アシレーヌ対面突っ張る確率と引っ込める確率が同じくらいでガチの択ゲーになっていました。基本的にはクイックターンで様子を見た方がいいのですが、勝負に焦るとエナジーボールを押してしまうのが人間の性ですね。いっそアクアジェットシャドーボールでもいいと思います。

とつげきチョッキとB振りのおかげでめちゃくちゃ数値が高く、本当に信頼しているポケモンです。ディアルガの苦手なウーラオスウルガモス、化身ランドロスなどたくさん相手してくれました。欲を言えばHP管理が厳しいのでさいせいりょくと、火力のあるねっとうを使いたいのでスチームバーストを下さい。

選出率1位(81.89%)

霊獣ランドロスf:id:lark_hearts:20211101180947p:plain

持ち物:こだわりスカーフ
特性:いかく
性格:ようき
技構成:じしん/ストーンエッジ/とんぼがえり/ぶんまわす
実数値(努力値):165(4)-197(252)-110-*-100-157(252+)
調整意図:
 AS- 特化
 H- あまり

対面操作枠② 霊獣ランドロスの型がたくさん開発されていく中で、3か月間こだわりスカーフで使い続けました。環境が回って逆にぶっ刺さっていました。特にディアルガ構築に入っているランドロスなのでたぶん相手視点だとHBに見えており、ずいぶんとなめられた行動をよくされました。具体的にはカイオーガや黒バドレックスの強引な後投げがあり、最終日だけでもこれで何勝か拾っています。そのため、いかくによる行動順がばれないように後発に置くことも多くありました。

ストーンエッジはホウオウへの交換読みで打ちます。ホウオウ受けループ使いは霊獣ランドロスを見るとを必ずホウオウに引いてくるので強気にぶち込みます。ぶんまわすは黒バドレックスピンポイントで採用していますが、この技で倒すことはほとんどありませんでした。しかし、この技があることで黒バドレックス入りに選出できるという安心感は大きかったと思います。

他のザシアン対策のスカーフ枠と比べた強みは、ザシアンに一度だけ後投げができるところです。そのおかげで後発に置きやすい性能ですが、この行動をすると相手にスカーフがおそらくばれるのでまた択ゲーになります。自分はほとんどとんぼがえりを押していましたがたまに突っ張ってくるザシアンがいて頭を抱えていました。ただ、特性タイプが優秀すぎて他のポケモンには替えが効かない枠でした。

選出率3位(74.80%)

ヒートロトムf:id:lark_hearts:20211101180945p:plain

持ち物:ゴツゴツメット
特性:ふゆう
性格:ずぶとい
技構成:オーバーヒート/ボルトチェンジ/でんじは/リフレクター
実数値(努力値):157(252)-*-170(220+)-125-127-111(36)
調整意図:
 H- 特化
 S- 麻痺した最速ザシアン抜き 
 B- あまり

対面操作枠③ 上記の3体ではしんどいマンムー絡みの構築に対して主に選出しました。ヒートロトムマンムー対面で相手は間違いなく引いてくるので、でんじはやボルトチェンジを打って有利展開に持ち込んでいました。

持ち物はゴツゴツメットで、ザシアンの安易な攻撃にリスクをつけるために採用しました。ザシアンのメインウェポンを半減以下に抑え、ザシアンを盤面から動かすことができるのは他にはないこのポケモン独自の強みだと考えています。

リフレクターが読まれづらく、相手からは見えない勝ち筋となっていることが多かったです。特に構築全体で重いガブリアス入りには、リフレクターをどこで張れるかが勝負の分かれ目となっていました。

大体の攻撃は一発耐えるのでほとんどの試合で選出できそうですが、トリトドンに何もできないのが本当につらく、選出の機会はそこまで多くありませんでした。使い慣れているという理由で最後まで採用していましたが、マンムーを攻め寄りに解決できてトリトドンを殴れるウルガモスなどに変えてもよかったかもしれません。

選出率5位タイ(22.05%)

ガラルファイヤーf:id:lark_hearts:20211101180941p:plain

持ち物:オボンのみ
特性:ぎゃくじょう
性格:おだやか
技構成:もえあがるいかり/エアスラッシュ/わるだくみ/こうそくいどう
実数値(努力値):192(212)-*-110-139(148)-159(+)-129(148)
調整意図:
 H- オボンのみ、ぎゃくじょうを発動させやすい4n
 HD- 特殊方面に厚くするためにD補正
 S- +2で+1最速ガブリアス抜きかつだいたいの遅いサンダー抜き(ディアルガと同速)
 C- あまり

ディアルガの代わりに黒バドレックスに入りに選出するエースです。性格をおだやかにすることでアストラルビットに余裕をもって受け出しできます。そのかわり素の火力は貧弱ですがぎゃくじょうとわるだくみのおかげでそこまで気になりませんでした。

こうそくいどうがこのポケモンの肝であり、ガブリアスやウーラオスにそこそこ有利に立ち回ることができます。耐久が地味にあるのでオボンのみ込みで多くのポケモンと打ち合えます。ディアルガでは不利なポケモンを起点にしていけるので攻めの補完が取れていると感じました。

このポケモンの弱みはザシアンに弱すぎる点黒バドレックスに強すぎる点です。前者はそのままの意味で、どれだけ積めてもザシアンには勝てないので選出すらできませんでした。後者はこのポケモンがいるせいで黒バドレックスがそもそも選出されない、選出されたとしても取り巻きがファイヤーに強く動かしにくいということがしばしばありました。とんぼがえりを採用すれば若干は解決するかもしれませんが、そうなると技スペースが足りずエースとしての性能が落ちると考えたので見送りとなりました。それでも、ひるみの上振れもありハマったときの爆発力がある面白いポケモンであると感じました。

選出率4位(23.62%)

シルヴァディf:id:lark_hearts:20211101180943p:plain

持ち物:ポイズンメモリ
特性:ARシステム
性格:いじっぱり
技構成:マルチアタック/かえんほうしゃ/でんじは/すてゼリフ
実数値(努力値):175(36)-158(228+)-116(4)-103-127(92)-134(148)
調整意図:
 HD- おくびょうこだわりメガネゼルネアスのムーンフォースを91.0%で2耐え
 A- H159-B136カプ・レヒレ(s22で多かったこだわりメガネの調整)を93.8%で確定1発
 S- 準速マンムー抜きカプ・レヒレ抜き

対面操作枠④ 皆さんお待たせいたししました。世界でたぶん自分しか使っていない毒シルヴァディの紹介です。まずどうしてこのポケモンの採用に至ったのかですが、もともと上記の5体はS22から固定で使っており、最後の1枠を補完としていろいろ試していました。対戦を重ねる中で構築のラストピースはどくタイプであると考えたのですが、なかなかしっくりくるポケモンがおらず困っていたときに運命の出会いが訪れました。

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このリプライを頂いた時、脳内に電撃が走りました。毒シルヴァディは相手に選出画面で警戒されない唯一の毒タイプであり、マルチアタックの火力も十分、それなりの耐久があるので不利対面もでんじはとすてゼリフで裏のサポートができるといったこの構築にとって夢のようなポケモンでした。このアイデアを授けてくださったフォロワーの方、一応名前は伏せておきますが本当にありがとうございます。

技構成はマルチアタックでんじはすてゼリフまでは確定でラスト1枠が自由枠だと考えています。自分の構築ではディアルガエアームドに勝てないためかえんほうしゃを採用しましたが、れいとうビームやくさのちかい、サイコファングなども面白いと思います。種族値もALL95で、いい意味で言えばカスタマイズ性が高いので構築の穴埋めにピッタリなポケモンだと思います。

役割対象をゼルネアスとカプ・レヒレ(ほんのりムゲンダイナ)に絞って育成したので選出率はそこまで高くありませんが、選出した試合ではしっかりと活躍し、でんじはとすてゼリフを駆使して盤面をコントロールしている感がありました。

余談にはなりますが、シルヴァディはメモリごとに使用率が集計されています。ポイズンメモリシルヴァディの同時採用率をデータベースで確認すると上位5匹が自分の構築のポケモンになっていて一人で笑っていました。

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見た目も非常にかっこよく、今までほとんど勝てなかった相手に勝つチャンスを与えてくれた、自分の構築を救ってくれたといっても過言ではない最高のポケモンでした。

選出率5位タイ(22.05%)

【選出/立ち回り】

メジャーな禁止伝説ポケモンに対する選出と立ち回り、構築相性を簡単に書いていきます。

ザシアン軸

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ザシアンを盤面からどかし、出てきた耐久ポケモンディアルガで起点にします。先にザシアンを展開されないようなプレイングを意識しました。有利です。

黒バドレックス軸

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基本的にこの選出しかできません。浮いているポケモンを選出されることが少ないので霊獣ランドロスの一貫を作りに行きます。スカーフ黒バドレックスがしんどいです。五分です。

ムゲンダイナ軸

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ムゲンダイナ構築は取り巻きが様々なのでいろんな選出パターンがあります。ムゲンダイナはみがわりを盾にディアルガでバグらせます。五分です。

カイオーガ

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ランドロスのとんぼがえりから展開していました。アシレーヌのHPをどれだけ残せるかが勝負です。最終日に当たったカイオーガはこだわりメガネ型が少なくて楽でした。有利です。

イベルタル

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とつげきチョッキイベルタルイベルタルドヒドイデも基本的には勝てません。ファイヤーでめっちゃ怯ませるしかないです。最終日はほとんどマッチングしなくて助かりました。不利です。

ゼルネアス軸

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いままでほとんど勝てなかったのが、シルヴァディのおかげでマシになりました。壁ゼルネアスにはほとんどマッチングしませんでした。若干不利です。

ホウオウ軸

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ホウオウ受けループは基本的にディアルガで勝てます。ホウオウとよく一緒にいるカプ・ブルルはpp枯らすかマルチアタックしてました。有利です。

その他の禁止伝説にはあまりマッチングしませんでしたが、日食ネクロズマやジガルデはディアルガでバグを狙っていました。

【あとがたり】

ここまでの閲覧ありがとうございました。ほとんど同じ構築を3か月間使用したので愛着があり書きたいことが多くなってしまいました。ディアルガシルヴァディなど、あまり見ないポケモンの可能性を広げることができて嬉しいです。自分が好きなポケモンや変わったポケモンでここまで来れたのはいいですが、本当ならレート1950以上、2000まで行きたかったのが本音です。自分の場合は最終盤にならないとモチベーションが沸かず、対戦数が足りないことが原因かなと感じているので、来期からは改善していきたいところです。

来期の竜王戦ルールではせっかくもらった色違いザマゼンタで遊びつつ、ダイマックスできる強いディアルガがまた使えるので結局ディアルガに戻りそうな気がしています。

最後になりますが、りゅうのいぶきで犯罪された人がこの記事を読んでいましたら、自分のアカウントを煮るなり焼くなりいいねするなりしていただければと思います。それでは。