ヒバリのきもち

不思議な歌を作りたい

【SVs5】最終110位 レート2093 王刻ガブツツミ

レンタルチーム公開しています

ヒバリと申します。
シーズン5で使っていた構築を紹介します。

【結果】

TN:Able to Fly 110位/レート2093
TN:ヒバリ 114位/レート2083

順位/レートともに自己最高を更新しました!

【コンセプト】

型の誤認を誘い、相手の考慮外からの勝ち筋を掴む

【構築経緯】

1.軸の決定

今期のトップメタを”カイリュー+サーフゴー”としたときに、とつげきチョッキドラゴンテールガブリアスが2体に対して動きやすいと閃いたので軸として採用しました。サーフゴーの引きorテラスタル悪巧みなどに対してドラゴンテールが安定しており、カイリューの強引な積みも許しません。この2体は5割以上の構築に採用されているといっても過言ではないので、なるべくガブリアスを多く選出できるような構築づくりを目指しました。とつげきチョッキを持ったガブリアスの強みは:

(1-1)高い数値による対面性能
(1-2)サーフゴーに受け出せて流せるサイクル性能

の2点が挙げられるので、対面+サイクルのハイブリッドを構築のフォーマットとしました。また、裏に数値受けを崩せそうな見た目のポケモンを採用することで、ガブリアスの苦手な相手をなるべく選出させないような構築を組むことを意識しました。

2.対面選出の決定

まずは対面選出を考えます。テラスタル環境での対面的な試合をシミュレーションしてみると勝ちパターンとして:

(2-1)圧力の高いポケモンでテラスタルを切らせる→そのテラスタイプに強いポケモンを後出し
(2-2)テラスタルを先に切り数的有利を取って詰める

この2点があります。このうち(2-1)をガブリアスに当てはめて具体的に示すと、ガブリアス”相手の炎/毒/鋼テラスタルに後出しして強い”かつ”相手に飛行テラスタルを切らせる”ポケモンと言えます。これより、ガブリアスの前にフェアリータイプを、ガブリアスの後ろに氷タイプを置くのが強いと考えました。そこで現環境で圧力と対面性能が高いフェアリータイプとしてタスキハバタクカミを、アンカーにして相手をスイープできる氷タイプとしてSブーストテツノツツミをそれぞれ採用しました。これにより、ハバタクカミもしくはガブリアスでテラスタルを切らせることで、なるべくテラスタル択にならない再現性の高い対戦を目指しました。また、ハバタクカミは(2-2)より数的有利を取る動きが強いため、ゴースト技を透かせるノーマルテラスで採用しています。

3.サイクル選出の決定

次にサイクル選出を考えます。ドラゴンテールとの相性を考慮するとステルスロックを覚えるポケモンが望ましく、ガブリアスからの引き先になれるフェアリー耐性を検索条件としました。そこでステロ展開と崩しが行えるHBふしょくキラフロルを採用しました。ガブリアスの苦手なパオジアンに対面で動けるような調整とし、選出の幅を持たせています。また、キラフロルは相手の初手サーフゴー及び特殊アタッカーを強烈に誘うので、チョッキガブリアスとの相性が良いのが魅力です。

次にサイクル選出2体目として、キラフロルからの地面の引き先になれて相手のサイクルを崩せるポケモンを探しました。最低限の火力と崩し技を条件とすると、やどみがチオンジェンが該当しました。みがわりを持つことで相手のクッションを起点にし、さらに火力がないと油断している相手に負荷をかけるためC振り+メトロノームでパワーを出す型で採用しています。

4.補完

最後に補完枠を考えます。6体目に求める条件は:

(4-1)地面無効
(4-2)対面/サイクルを支えるサポート性能
(4-3)こだわりスカーフ適性

この3点にスカーフウォッシュロトムがぴたりと当てはまりました。対面選出ではハバタクカミの代わりに初手に置いてガブリアスの苦手な数値受けを崩す性能を期待しました。サイクルではボルトチェンジからチオンジェンの有利対面を作ることができると考えています。またハバタクカミに打点を持つ鋼テラバースト型で採用しています。

以上で構築が完成しました。詳しくは個体紹介で述べます。

【個体紹介】

ガブリアス

本構築の軸であり、革命型であり、そして最強のポケモンほとんど全ての試合で選出しました。選出率は驚異の93%(95/102)。役割対象であるカイリュー+サーフゴーどちらにもドラゴンテールが安定し、自身で自身の通りを良くしていく動きが非常に強力です。それだけでなく、単純な数値の高さとテラスタルの相性から打ち合い性能が高く、選出して腐る場面がほとんどありません。構築経緯のとおり裏のポケモンが数値受けに強い見た目をしているので、選出段階での通りがすさまじくよかったです。

調整は選出率が高くなることを想定して効率の良さを求めました。現環境は素早さラインが落ちており、陽気にするのは過剰と考え最低限まで落としました。この数値で困るのはミミッキュくらいであり、それよりは火力や耐久を高めた方がいいだろうと判断しました。

技構成は岩技を除いた上の4つです。飛行テラスタルをしてくるサーフゴーのみ岩技が欲しくなりますが、ドラゴンテールで流して裏のテツノツツミで処理する動きがスマートなのでげきりん採用としています。ドラゴンテールを見せるとげきりんや鋼テラスタルアイアンヘッドが読まれないので、個人的にはこれで完結しています。

環境でマークされておらず、それでいて環境に刺さっているポケモンでめちゃくちゃ強かったです。今回の結果はこのガブリアス抜きでは考えられません。単体でも十分強力ですが構築単位で輝くポケモンであり、このゲームは1vs1ではなく6vs6であることを再認識させてくれました。無限に語れることはありますがこれくらいにしておきます。ぜひ一度使ってみてください。

<ハバタクカミ>

圧力の高いフェアリータイプとしてハバタクカミ。初手に置いて扱いやすいようにきあいのタスキを持たせました。出したときにブーストエナジーが発動しないと環境的にこだわりアイテムを想定されることが多かったので、打ち分け+でんじはの多彩な動きが強力でした。なんならムーンフォースを打ってもまだスカーフを警戒されます。こだわりハバタクカミは相手にテラスタルを強要する能力が高く、ガブリアスの前に置くフェアリータイプとしてベストマッチだと考えています。バグで偶に試合をぶっ壊します。

テラスタイプはノーマルとしました。この構築で重いミミッキュに対して有利を取るためで、決まればだいたい勝利に直結します。環境にノーマルテラスハバタクカミが少ないのもあり、速いポケモンが先制技に無効タイプを持つテラスタイプを選択するのは強力だと感じました。

<テツノツツミ>

アンカー性能が高い氷タイプとしてテツノツツミガブリアスが相手に飛行テラスを切らせることが多いので非常に相性がいいです。テンプレの技構成で読まれまくるので、アンコールは裏目がない盤面以外ほとんど押しませんでした。ハイドロポンプは命中不安ですがアンコール択を合わせることで試行回数を増やせるので、立ち回り次第で勝率を上げることができると考えています。

調整は前期のテツノツツミが遅いのが上位に居たりハバタクカミが低速化していることから最低限まで落とし、耐久にがっつり振ることで1回でも多く動けるようにしています。テツノツツミは2回以上動ければ試合を決定できるほどの力があると思っているので、個人的には耐久振りの方が好みです。

テツノツツミもこの環境にやはりマッチしていて、Bが高く先制技に強い/パオジアンにおびえなくていい/ドロポン2発のレンジなど、強みを上げたらキリがありません。選出率はガブリアスに次いで85%(87/102)でした。ガブリアス→テツノツツミは今期のホットな並びの一つだったように思います。

<キラフロル>

サイクル/崩し枠としてキラフロル。選出率はかなり低いですがこの構築の影のMVPと思っています。キラフロルは性質上、特殊アタッカー/地面タイプ/こうそくスピンを強烈に誘います。この誘う相手に対して上3体の対面選出は有利なので、キラフロルをデコイとして使う立ち回りが非常に強力でした。選出圧力はかなり上位のポケモンだと思っています。その影響でどくげしょうで展開する機会が少ないので、特性をふしょくにして受け構築に負けないようにしています。毒タイプに毒が入るとほぼ勝ちです。どくげしょうとふしょくは対極の性能をしているのがとても面白い。

<チオンジェン>

サイクル/崩し枠としてチオンジェン。チオンジェンは有利なサイクルを形成できれば随一の嵌め性能がありますが、相手のちょうはつ/みがわり/サーフゴーにテンポを取られるポケモンで、性能が相手のプレイングと構築に依存してしまうと感じていました。そこで解決策として、火力に振って攻撃を連打すれば相手の体力が勝手に削れて詰め切れると考えました。ウェポンはサーフゴーとディンルーに打点が欲しいのでタイプ一致2種とし、基本行動が攻撃なので連打して強いメトロノームを持たせました。メトロノームは特にテキストが表示されるわけではないので、いつの間にか受かってない状況を作り出せる面白いアイテムです。相手の甘えたみがわり連打やちょうはつを許しません。チオンジェンもキラフロル同様選出圧力が高く、相手のサーフゴー/テツノドクガ/イーユイあたりを誘うことができます。チオンジェンをチラつかせてガブリアスで有利展開を作るのもこの構築の大きな強みになっていたと思います。そのため、チオンジェンも選出率がかなり低いです。面白い型なのでもっと使ってあげたかった。

ウォッシュロトム

補完として万能なウォッシュロトム。環境にスカーフロトムが少ないせいか、選出したときはかなり自由に動けました。環境の地面タイプがディンルーなのであまりボルトチェンジ咎めらないのも要因だったと思います。一番の強みはテツノツツミにストレスフリーなところで、フリーズドライを耐えるのでボルトチェンジで安全に処理することができます。テラバーストはおにびとの選択ですが、スカーフおにびは外しや透かされた時のリスクが大きいので止めました。

【選出/立ち回り】

75%ほどはこの選出をしていました。圧力の高いポケモンでテラスタルを切らせるリレーが目標です。

受け構築にはこの選出をしてびっくりさせているうちに勝ち切ります。

【重いポケモン

・テツノツツミ
ロトムでしかワンパンできず、こちらのテツノツツミが最速ではないので不利です。被選出率が50%を割っているのが救いでした。

キノガッサ
対面選出の場合タイマンで勝てるポケモンがおらず甚大な被害を受けます。数が多くないと睨んでたので切り気味です。

【あとがたり】

ここまでの閲覧ありがとうございます。自身の最高レートを大幅に更新することができ、とても満足しています。レート2000から潜り続けることができたのは大きな自信になるし、上位勢の背中を捉えた気がしてうれしいです。2100/2桁は惜しくも到達できませんでしたが、最終戦をAM8:59に勝利で終えているので後悔はありません。またチャンスがあれば目指します。

構築に関しては、自分が思うテラスタル環境での強い動きを、自分らしい変な型のポケモンを軸に組めたので納得がいっています。原案はでぃーさん(@kyuinryoku_poke)と一緒に考察しました。いつもありがとうございます。

空も飛べる気がした最終日でした。それでは。