ヒバリのきもち

不思議な歌を作りたい

【SVs8】最終430位 レート2002 二流ゾロカイリュー

レンタル公開しています。

ヒバリと申します。
シーズン8で使っていた構築を紹介します。

【結果】

TN:ヒバリ 最終430位 レート2002

【コンセプト】

ヒスイゾロアークを最大限活かして構築段階で勝つ

【構築経緯】

1.軸の決定

今期からレギュレーションが変わったということで追加ポケモン一覧を見ていると、タスキヒスイゾロアークの性能に惹かれたので考察をすることにしました。ゾロアークは専用構築を組む必要があるので軸として据えます。従来のゾロアークと言えば初手に出てくるかどうかのじゃんけんポケモンというイメージがありますが、考えるほどにこのポケモン2番手性能が異常に高いという結論になりました。こう考える理由としては;

・初手のポケモンゾロアークであると誤認させることができる
・2番手ゾロアークがバレないので行動回数が増える可能性がある
・優秀な起点作成技を覚える

が挙げられます。1点目はゾロアークは選出段階での圧力があり、特に初手を強烈に警戒させます。つまりゾロアークが構築にいる時点で初手のポケモンに実質的にノーマル/ゴーストテラスタルを付与すると言い換えることができます。次に2点目は「初手ゾロアークじゃないならもう選出されていないだろう」という油断を誘い、安易なしんそくやゴースト技を誘って行動回数を増やすことができます。最後に3点目はうらみつらみやのろいなどエースに繋ぐ強力な動きが可能であり、化けている1ターンのスキを存分に活かすことができると考えました。つまり構築として、初手ゾロアークに見せかけたポケモンでアドバンテージを取り、2番手のバレないゾロアークで起点を作って、ラストのエースで詰める、という形を目指しました。

2.エースの決定

まずは構築の勝ち筋となるエースを考えることにしました。勝ち方がエースで詰めるの1点なので、物理特殊を1体ずつ採用することにしました。ゾロアークの作るスキとエースのパワーで逃げ切ることを目標にしているので、それを最大限満たすためにカイリューハバタクカミを採用することにしました。この2体は環境でずば抜けた性能を持ったポケモンだと考えているので、型を考える前に採用を決めました。

まずは物理エースとしてのカイリューです。ゾロアークは1ターンを作るポケモンなのでそれを活かすことを考えると、陽気竜舞カイリューが最適であると結論づけました。さらにみがわりを搭載することで搦め手に耐性を持たせ、技構成をドラゴン/水とすることで範囲と上振れの最大化を図りました。

次に特殊エースとしてのハバタクカミです。このポケモンはミラーでの素早さ勝負が肝になるので最速Sブースト瞑想型で採用しました。カイリュー同様みがわりを搭載し、のろいと合わせて逃げ切るようにしています。

3.初手の決定

次に初手に置くポケモンを考えます。ゾロアークが構築にいると相手は消極的な行動をすることが多いので、こちらの初手でそれをどれだけアドバンテージに変換できるかが重要になります。また、ゾロアークののろいを有効活用したいので数的有利を取ることも重要です。一般的に要素としては初速からパワーを出せることや高耐久を活かした行動回数の増加を見込めること、強烈な縛り性能があることなどが挙げられます。これを上記3体の補完からこの構築に欲しい要素として具体的に考えると;

・テラスタルを切らせる圧力
・初手ボルトチェンジを安易に押させない
・地面タイプのステルスロック撒きに対する圧力

が挙げられました。この3点を残りの3体で満たしつつ、特性の演出が出ないで最低限の素早さを確保するポケモンたちを考察しました。

まずは初手から高火力を出せるポケモンを考えます。相手の地面タイプをビビらせることを優先に考え、引き先がいる構築ではないので拘らなくても十分な火力があることを考えるといのちのたまテツノツツミが該当したので採用しました。ゾロアークと合わせることで格闘技を押されにくく、パオジアンやウーラオス相手に行動回数を増やして試合のテンポを握れると考えました。また、鋼テラスタルで採用することで苦手なハバタクカミに抗ったり、しんそくに耐性を持つようにしました。

次にボルトチェンジを押させない地面タイプを考えました。カイリューパオジアンを削るためにステルスロックを覚え、それでいて打ち合う性能も高く、ついでにとんぼがえりにもリスクをつけられるオボン鋼テラスガブリアスを採用しました。瞬間火力はありませんがステロと鮫肌とドラゴンテールで削りを入れることができ、見た目の被テラスタル圧力が高いガブリアスは必要な要素を満たしていると考えました。

最後にディンルーとカバルドンをシャットアウトするポケモンを考えました。既にテツノツツミがいるので草タイプを条件に考えるといかさまダイスキノガッサが該当したので採用しました。低速ポケモンに対しては強烈な見た目をしており、こちらのやりたいことを通しやすくする選出誘導枠的な役割で採用しています。

以上で構築が完成しました。詳しくは個体紹介で述べます。

【個体紹介】

<ヒスイゾロアーク

構築の軸としてヒスイゾロアークです。ほぼすべての試合で2番手として選出しました。ゾロアークは初手を読まれやすく後発をケアされないので、ほとんどバレずに行動することができました。カイリューやハバタクカミに化けることでしんそくやかげうちを透かし有利展開になることが何度もありました。削れたポケモンに対してカイリューに化けて即出しすることで、しんそくを警戒させてゴーストテラスや裏のハバタクカミを狩ることも無限にあります。カイリューに化ければ物理クッションを誘って崩せるし、ハバタクカミに化ければチョッキ持ちにのろいを入れて崩せます。相手の2番手として多いハバタクカミやミミッキュに対面で勝てる対面性能の高さもあります。また、のろいやそこそこの火力のおかげで起点になることも少ないです。いいところを挙げればいくらでも語れます。

技構成は対面性能を上げるかげうち/起点回避になるのろいうらみつらみ/安定打点のハイパーボイスとしました。うらみつらみで相手の攻撃を下げながらいいところでのろいで退場し、裏のみがわりで詰めていく動きが非常に強力です。ハイパーボイスはおにびと入れ替えながら使っていましたが、相手の様子見みがわりに刺さったり、H振りくらいの耐久値を2発で落とす火力を期待して採用しました。

まだまだ開拓されておらず、ゾロアークと言えば拘りトリックを警戒されるのもあって相手との認識のズレを勝利に変える面白いポケモンでした。冗談抜きでめちゃ強いポケモンです。初手でステロやどくびしを撒かれない限り基本的にはバレないので、ほとんど全てのプレイヤーを騙すことができていたと思います。BLEACHで言えば鏡花水月です。対戦していて2番手ゾロアークには一度もマッチングしませんでした。ただ流行するとミラーが面倒なので困ります。2桁を取るポテンシャルがあるポケモンだと思うので、今後も考察を重ねていきたいです。

カイリュー

物理エースとしてのカイリューです。自分ははねやすめでチマチマ粘る硬いカイリューが嫌いなので、豪快に陽気ASベースで採用しました。1舞でスカーフとSブースト以外のほぼ全てのポケモンの上を取るので、1ターンを作るゾロアークとの相性は最高であると考えています。HPはのろいと合わせてみがわりを5回張りたいので16n+1としています。

技構成はコンセプトのりゅうのまい/相性のいいみがわりを確定とし、2ウェポンで最大値を取れるものを考察しました。今回は選出率が高くなることを考えて抜群を取れる数は多くないものの、環境でマリルリ以外には等倍を取れ、怯みの上振れもあるドラゴン/水の範囲を選択しました。ドラゴンクローはマイナーですがタイプ一致で相手のカイリューに押せるので使いやすい技です。ちなみにしんそく/じしんはカモられる技構成だし竜舞のうまみが少ないので考察外です。

カイリューの2ウェポン考察

相手のテラスタル依存しづらいカイリューだと思うのですが、シーズンを通して同じ型に出会うことはありませんでした。耐性がよく上振れも狙えるので、たきのぼりカイリューはもう少し増えてもいいかなと思います。

<ハバタクカミ>

特殊エースとしてのハバタクカミです。最速Sブーストで採用することで上からの積みとみがわりが強力でした。この枠はクレセリアウルガモスなども検討しましたが、何度頭を捻っても特殊エースでハバタクカミよりラス1性能が高いポケモンが存在しませんでした。相手の最速ハバタクカミとテツノツツミには運が絡んでしまいますが、それを考慮しても代えの利かないポケモンです。構成は無難に強い一般的な型で採用しました。

<テツノツツミ>

パワーと素早さを併せ持つ初手要員としてのテツノツツミです。自分はこだわりハチマキ/メガネを持つポケモンを使うのが苦手なので柔軟に動けるいのちのたま型で採用しました。テツノツツミはゾロアークと相性がよく、格闘技を押されないため実質的に行動保証を得ることができます。また、相手視点「ゾロアークかもしれない+ブーストじゃない=こだわりかタスキだろう」の思考回路なのでみがわりが読まれませんゾロアーク構築は相手の初手に中途半端な択を取らせやすいので、読まれずバレないみがわりが強力でした。また、苦手なハバタクカミに抗うために鋼テラバーストを搭載し、多くの相手に数的有利を取れるようにしました。

ガブリアス

地面タイプで打ち合い性能が高くステロも撒ける初手要員としてのガブリアスです。弱点がメジャーでテラスタルを強要されるポケモンですが、それを考慮しても性能がずば抜けているので採用しました。初手タスキパオジアンに対して鋼テラスタルアイアンヘッドせいなるつるぎを耐えて鮫肌で倒しながらステルスロック→オボンのみで回復して裏にも役割を持つ、という動きが可能です。ひるみやぜったいれいどがあるので安定とは言えませんが、それでもこれ以上の働きができる地面タイプは存在しません。この動きだけなら混乱実が最高効率なのでそちらも試してみたいです。選出率の高いカイリューと弱点が被りますが、ガブリアスでステロ+数的有利+αができればゾロアークカイリューで十分詰め切れるのでそこまで気にしませんでした。

このガブリアスの採用が決まったときに、S5で自分が結果を残したカミガブツツミ(【SVs5】最終110位 レート2093 王刻ガブツツミ - ヒバリのきもち)の並びを再現することができたので一人で熱くなっていました。ガブリアスはレギュDでもTier Sです。

キノガッサ

相手の選出を制限できる初手要員としてのキノガッサです。この構築の影のMVP。採用理由は、ステロからゾロアークカイリューを守るためにはちょうはつで対策するよりも見た目の強烈なキノガッサを採用する方が効果的であるからです。また、テツノツツミと合わせて相手のサーフゴーを誘うのでガブリアスを通す役割も果たしてくれました。汎用的に選出できるような調整にしましたが、ガブリアスとテツノツツミを出す機会が多かったため、不利な受けループに勝てそうな剣舞型かポイズンヒール型で採用してもよかったかもしれません。ベンチから睨みを利かせて軸を通しやすくしてくれた素晴らしいポケモンです。

【選出/立ち回り】

or)++(or

初手で中途半端な択を取らせてアドバンテージを取り、ゾロアークでバレない起点を作ってエースで貫く選出です。ゾロアークは100%選出します。

【重いポケモン

イーユイ
スカーフを考慮するとテツノツツミを出せず、メガネを考慮するとガブリアスを出せないので困っていました。

レジエレキ
唯一基本選出が崩れるポケモンです。ガブリアスに化けたゾロアークを初手置きしてテラスタルを誘います。

受けループ
ゾロアークはクッションポケモンは破壊できますが、受けループまでは崩せません。キノガッサの型の変更を検討するべきです。

【あとがたり】

ここまでの閲覧ありがとうございます。使用者が少ないであろうヒスイゾロアークを軸にレート2000を達成することができて安心しています。やはり自分はずらしたポケモンたちで机上論で勝つプレイヤーだと再認識しました。ただ達成感はないので早く2桁の景色を見たいです。ゾロアークはまだまだ考察のしがいがあるので、今後も使うかもしれません。

次は全員騙して勝ちます。それでは。