ヒバリのきもち

不思議な歌を作りたい

【SVs18】最終569位 レート2000 再臨カミグラドレディア

シーズン11ぶりです。ヒバリです。シーズン18で使っていた構築を紹介します。

【結果】

TN:ヒバリ 最終569位 レート2000

【コンセプト】

晴れを活かして押し切る

【構築経緯】

1.対面軸の決定

まずは軸となる禁伝を探します。環境topの禁止伝説が黒バドレックス、次点でミライドンとしたとき、自分の選ぶ禁伝はこの2体に不利を取ってはいけないと考えました。ここでの「不利を取らない」とは、対面なら打ち勝つことができ、お互いのテラスタイプによって相性が逆転しにくいことを指します。となるとお互いに弱点を突き、さらに同速になるミラーとコライドンの選択はありえません。これを踏まえて禁伝一覧を見ていると、とつげきチョッキを持ったグラードンが条件を満たしていたので採用しました。先に言うとテラスタイプは炎にしていますが、地面→炎になったところで黒バドレックスとミライドンに弱点を突かれにくく、一般的な型を想定すると対面勝てる可能性が高い点を評価しました。チョッキグラードンは1on1を制する性能がとても高いので、このグラードンの行動回数をなるべく増やせる構築作りを目指しました。

次に、グラードンを使うとなると全ての要素が噛み合うためハバタクカミを採用しました。地面 / フェアリーの組み合わせはレギュGにおいては攻撃だけでなく防御の相性もよく、ミライドンに対して軸として選出できるレベルでタイプの択を押し付けることができます。ハバタクカミが初手に数的有利を取る→グラードンに引いて古代活性による再利用、の動きが強力だと思ったので、初手置きして強いジャポのみ型で採用しました。

ここまでが対面的に動かして強い2体のため、3体目も同様の性能を持たせて強い対面軸を作ることにしました。ハバタクカミ→グラードンと投げると晴れターンが残っていることが多く、古代活性か葉緑素を持つポケモンから検索します。そこで、タスキを持ったヒスイドレディアが相手のカミツツミを上からワンパンしつつ、アンコールといやしのねがいでグラードンをサポートできることに気が付き採用しました。晴れ状態では基本的に先制で動くことができ、詰めの再現性を高めてくれることに期待しました。

2.禁伝メタと補完

グラードンは実はコライドンに不利なため、引き先を用意する必要があります。ただ不利とは言っても炎テラスしたコライドンには打点があるため、テラスタルを切らせやすいタイプであれば後出し回数は有限でも構いません。初手のカミvsコライドン対面で炎技に引けて切り返しをできる要素を求めると、もらいびグレンアルマが該当したので採用しました。他のコライドン受け枠と異なりタイプ一致で弱点を突け、さらにトリックルームで切り返すこともできます。速い構築に対してグラードンをトリル下で動かす選択肢を取れるため、柔軟な戦い方ができることに期待しました。

ここまで黒バドレックスを対面でしか対処できず、ママンボウなどを絡められるとほぼ負けていることが分かりました。また、グラードングライオンで止まるためそのケアも必要です。そこで、風船ハリーマンが相手のクッションを潰しながら黒バドレックスに有利を取れることに気がついたので採用しました。いかくのお陰である程度汎用的に選出ができ、見た目上一貫している地面を切ることができているため、役割を遂行しやすいと考えました。

ここまでカイオーガを舐めており、数的不利を取ると天候を奪われて敗北に直結するため、カイオーガに後出ししてから高火力でサイクルを崩せるポケモンが必要でした。晴れとのシナジーを考えるとCブーストメガネウネルミナモが該当したので採用しました。カイオーガ+ゴリランダーにぼうふうが一貫しており、晴雨どちらでもパワーを出せる唯一無二性を評価しました。

以上で構築が完成しました。詳しくは個体解説で述べます。

【個体紹介】

1.グラードン

グラードン @ とつげきチョッキ
テラスタイプ: ほのお
特性: ひでり
性格: いじっぱり
207(252)-220(236)-160-108-110-113(20)
じしん / じわれ / ヒートスタンプ / ロックブラスト
S 無振り91族+2
HD 臆病黒バドレックスのアストラルビットを2耐え
A あまり/11n

本構築の軸です。晴れを軸とする構築のため全試合に選出しました。チョッキによる圧倒的なフィジカルで多くのポケモンに対面で勝つことができます。晴れ下のヒートスタンプの威力は目を見張るものがあり、ほぼノーリスクで一致120技を振れるのは禁伝の中でも珍しい性能です。対して、相手の2体以上に仕事をするのは素早さ的に難しいため、裏のポケモンたちでグラードンの行動回数を増やし、グラードンで多くの相手を倒すことを目標にしました。

SVで新たにコライドンというライバルが登場しましたが、グラードンは劣化と言われているみたいです。1ヶ月間使い続けて分かった差別化要素を以下に示します。先に述べますがグラードンはコライドンと遜色ないくらいのパワーを持つポケモンだと思います。

①テラスタルを切らされる場面が少ない

これが一番大きいです。地面単タイプ+実質水等倍はこの環境でかなり耐性が良く、コライドンと比べてテラスタルを切らないといけない場面がかなり少ないです。具体的には環境トップの特殊アタッカーである ハバタクカミ / 黒バドレックス / ミライドン にはテラスタルなしで対面で勝つことができます。ということは裏のポケモンたちにテラスタルを残せるため柔軟に展開を考えられます。実際はグラードンにテラスを切ることが多かったですが、これはヒートスタンプの火力を上げるための積極的なテラスタルであり、コライドンの受動的なテラスタルとは使い方が全く異なります。

②構築に必須の地面タイプを禁止伝説で賄える

レギュレーションGはミライドンのボルトチェンジイカれているため地面タイプは構築にほぼ必須と言えます。しかもミライドンは1,2番目で数が多い禁止伝説のため、こちらの地面タイプを軸として採用しておかないと頻繁に選出を歪まされることになります。グラードンは軸として採用するだけでこれを解決できるため、コライドンとの差別化と言えます。

③一撃技で物理受けを強引に壊せる

好き嫌い分かれるし自分も好きではないですが、じわれの存在はグラードンを採用する理由になります。とつげきチョッキを持ちながら自然に崩しを行うのはコライドンには不可能です。ほとんどヘイラッシャとママンボウにしか撃っていませんが、選出する理由になるためチョッキ型ならなるべく採用したいです。

グラードンに対応できていないプレイヤーが多く、あまりに過小評価を受けているポケモンだと思います。今後も考察を続けてさらなる結果を残します。

2.ハバタクカミ

ハバタクカミ @ ジャポのみ
テラスタイプ: ノーマル
特性: こだいかっせい
性格: おくびょう
151(164)-67-101(204)-155-155-190(140)
ムーンフォース / いたみわけ / ちょうはつ / でんじは
S 準速135族+3
HB 意地っ張りウーラオスのすいりゅうれんだ99.9%耐え
HD 控え目ミライドンのイナズマドライブ93.5%耐え

レギュGで全く見なくなったジャポカミ。普通にこの環境でもめちゃくちゃ強かったです。この構築は初手パオジアンを誘うため非常に刺さります。晴れ下でミラコラ黒バドに上から動けるため、対面勝ったら交代して最後にスイーパーとして使う動きが強力でした。いたみわけは崩しだけでなく晴れやフィールドのターン調整に役立ちました。地面フェアリーのタイプ相性を形成できるため、グラードン構築にはどんな型であれハバタクカミは必須だと思います。

3.ヒスイドレディア

ドレディア(ヒスイ) @ きあいのタスキ
テラスタイプ: ゴースト
特性: ようりょくそ
性格: いじっぱり
145-172(252)-96(4)-63-95-157(252)
ソーラーブレード / インファイト / いやしのねがい / アンコール
S ようりょくそ発動でSブーストテツノツツミ抜き
A 特化

本構築のクローザーでありMVP。マイナー①。ようりょくそでほぼ全てのポケモンの上から行動できます。動かし方としては、グラードンで3ターン暴れる→晴れが残り2ターンでタスキを盾にドレディアに後出し→いやしのねがいでグラードン回復&晴れ再展開、が鉄板ムーブです。集計はしてませんがこの動きができたときの勝率は8割を超えています。それくらい強い動きです。せっかく頑張って削ったグラードンが全回復するのは相手にとってかなり辛いはずです。ドレディアのおかげでグラードンを雑に後出しできます。また、自主退場はバドレックスの起点にならないので、グラードンが余裕で打ち合うことができます。

加えて、テツノツツミのようにアンコールで積み技を縛ったり、技威力が高いため普通にラス1に出して対面打ち合ったりと、対面選出における詰めの役割を完璧に遂行してくれました。困ったらカミグラドレディアの選出が成立しています。ヒスイドレディアは他にも トリプルアクセル / ねむりごな / はやてがえし / しょうりのまい など、優秀な技をたくさん覚えるため開拓のしがいがある良いポケモンです。

4.グレンアルマ

グレンアルマ @ ゴツゴツメット
テラスタイプ: フェアリー
特性: もらいび
性格: ずぶとい
191(244)-72-167(252)-146(4)-101(4)-96(4)
アーマーキャノン / トリックルーム / ちょうはつ / みちづれ
S チオンジェン、アーマーガア、ガチグマなどを意識して下降補正はかけない
HB なるべく高く

コライドンとザシアンに投げる切り返し要員。マイナー②。カミコライ対面で炎技に引けるもらいびポケモンのうち、コライドンにテラスを切らせて切り返しの技があるポケモンを探したところグレンアルマが該当しました。炎テラスを切らせればグラードンが通るため見た目のエスパータイプは重要です。エスパー打点がないですが、晴れもらいびアーマーキャノンでコライドンが2発で落ちるので十分です。s18で既に記事が上がっているグレンアルマの型を見ると全員トリル+メテオビーム型でなるほどなと思いました。ただ絶対に起点にならない挑発トリル型の方がこの構築には合っていたと思います。

5.ハリーマン

ハリーマン @ ふうせん
テラスタイプ: ノーマル
特性: いかく
性格: いじっぱり
191(244)-148-115-76-111(204)-113(60)
かみくだく / どくばりセンボン / ちょうはつ / どくびし
S 無振り91族+2(グラードンと同値)
A グライオンのみがわりが割れるくらい
H なるべく高く
D 黒バドレックスを意識してあまり

毒撒き&グライオンに投げる枠。マイナー③。レート2000達成時は風船ガラルマタドガスでしたが、シーズンを通して長く使っていたのはハリーマンなのでこちらを紹介します。グラードングライオンが重すぎるため、完封できるポケモンが必要でした。具体的には毒+地面無効ですが、このうち、いかくによって汎用的に選出できるハリーマンを採用しました。グライオンが流行りすぎていろんな構築に存在していたため、グライオンが出されなくても選出できる理由が必要でした。ただ風船を割らないようにサイクルを回すのが難しかったです。

6.ウネルミナモ

ウネルミナモ @ こだわりメガネ
テラスタイプ: みず
特性: こだいかっせい
性格: ひかえめ
201(212)-92-112(4)-194(252)-105(12)-133(28)
ハイドロスチーム / クイックターン / りゅうせいぐん / ぼうふう
S 準速80族+1
HD 控え目カイオーガの雷91.8%で2耐え
C 特化

カイオーガに選出できて低速サイクルを壊せる枠。カイオーガ+ゴリランダーにぼうふうが一貫し、晴雨どちらでも活躍できるエースです。以前Sブースト珠型で使ったときに低火力低耐久でとても弱かったので、Cブーストメガネにして選出する構築を限定することにしました。Cブースト*晴れ*テラス*メガネ*ハイドロスチームの火力はとんでもなく、H振りカイリューがマルチスケイル込みで受からないくらいのダメージが出ます。Sブーストにしていろんな構築に出すよりこちらの方がミナモの良さを活かせると思いました。このポケモンクイックターンをうまく使うことで強みが発揮されるポケモンだと感じました。

【選出/立ち回り】

各禁止伝説ごとに選出順まで固定して投げていました。なので選出は基本的には迷いません。

vs黒バドレックス

(or)++
スタン系の黒バドはカミ、ゆっくりな黒バドはハリーマンを選出します。ドレディアが黒バドの上から動けるので大事にします。

vsミライドン

++
グラードンのテラスタルは1回目は温存し、ドレディアで回復させてから使うかどうか判断します。そうでないと電気が一貫してしまうので。

vsコライドン

++
コライドンにグレンアルマを後投げしてグラードンで貫きます。アカツキガチグマがいるときはトリルのタイミングに気を付けます。

vsザシアン

++
初手カミで有利を取れる相手が出てくることが多いです。ザシアンにグレンアルマを後投げしてトリルで切り返します。

vsホウオウ

++
ほぼ初手ホウオウでせいなるほのおを打ってくるためミナモに引き、クイタンorハイドロスチームでサイクルを壊しに行きます。グライオンがいることが多いのでハリーマンも出します。

vs白バドレックス

++
ハリーマンで毒を撒いて頑張ります。トリルは枯らせばミナモで何とかなりますが、毒タイプ+やどみが型は無理です。

vsカイオーガ

++
カイオーガが来たらミナモに引いてぼうふうかクイタンを押します。

vsテラパゴス

++
対面的なテラパゴス軸の方が楽です。グラードンを回復させるまでもなくドレディアで詰め切れることもあります。

【重いポケモン

白バドレックス

体重が重くヒートスタンプが通らないのでグラードンで勝負できません。終盤やどみが型が増えて辛かったです。改善するならまず白バドレックス対策を考えます。

炎オーガポン

初手カミで相手したくないポケモンです。たたりめを採用すればある程度解決しますが、数的不利を取られます。

グライオン

グラードンでは基本的にTODされてしまいます。ハリーマンの風船を守りながら戦います。グライオンが重すぎたせいで最後20戦くらいはガラルマタドガスを採用しましたが、グライオンは一度しかマッチングせず、その試合は選出されませんでした。(なぜかマタドガスが刺さって勝利。)

【あとがたり】

ここまでの閲覧ありがとうございます。レギュGが始まる前から強いと思っていたグラードンで2000を達成できて安心です。ただもっとやれるポテンシャルを秘めているので今後のシーズンも使い続けます。こういうギミック系の構築はこちらの強みを押し付ける方が勝率が高くなると信じているので、葉緑素や古代活性のポケモンを中心に相性のいい取り巻きを探し続けます。

それでは。